薬膳料理のコツ1、 スープ(湯)にする
食材の効能が溶け込みやすく、スープは薬膳の基本でもある。肉や野菜などと一緒に煮込む。
例)当帰と羊肉のスープ(血液を補い、カラダを温める)、冬瓜としょうがのスープ(利尿作用)など
薬膳料理のコツ2、 粥にする
米、麦、アワなどに生薬や食材をあわせる。胃腸に優しく消化もしやすいので、適応範囲も広い。日本人にも馴染みやすく、病院食でも有名。
例)山芋粥(下痢を止めたり、消化を助ける)、緑豆とはと麦のお粥(解毒作用やアトピー対策)など
薬膳料理のコツ3、 ジュースにする
新鮮な野菜や果物を搾ったもの。加熱はしない。なお、飲みやすいように甘みをつけることも可能。
例)すいかのスムージー(熱を下げたり夏バテ防止)、レモンジュース(のどの渇きをとる、疲労回復)など
薬膳料理のコツ4、 お茶にする
沸騰したお湯に、茶葉やそのほかの食材をブレンドして薬効を抽出する。お湯の中に数分いれて煮出す場合もある。
例)しょうが黒糖茶(かぜのひき始めや予防に)、酸梅湯(消化促進、夏バテ防止)など
薬膳料理のコツ5、 お酒にする
生薬や食材をお酒につける。お酒には薬効を抽出しやすくさせたり、作用を全身に行き渡らせる働きがある。氷砂糖などの甘味料を加味してもいい。
例)クコ酒(疲れ目、滋養強壮)、紅花酒(血行促進、生理痛対策)など
薬膳料理のコツ6、 シロップにする
生薬や食材を煎じたものに、蜂蜜を加えて軟膏状にしたもの。
例)梨のシロップ(のどの炎症や痛み)、梅シロップ(食欲促進、疲労回復)
薬膳料理のコツ7、 炒め物にする
肉や野菜など(といっしょに生薬)を炒める。さまざまな料理に対応もでき、調理方法もカンタン。
例)ゆり根とセロリの炒め物(イライラ、精神安定)、ニラと卵の炒め物(血行促進、滋養強壮)など
薬膳料理のコツ8、 煮込む
肉や野菜など(といっしょに生薬)を煮込む。生薬はお茶パックなどにいれたり、あらかじめ煎じておいた薬液を足したり、素材そのままを煮込む場合もある。
例)カレー(血行促進、食欲増進)、アサリのクラムチャウダー(安眠、精神安定)など
薬膳料理のコツ9、 点心にする
ギョーザやマンドウ、シュウマイなどにして蒸す。生薬は煎じて生地に練りこんだり、粉末を混ぜ込むことができる。
例)ウイキョウ餃子(気のめぐりを良くする、かぜ予防)、茯苓包子(胃腸を丈夫にし、湿をとる)など
薬膳料理のコツ10、漬け込む
生薬や食材を酢や油に漬け込む。調味料として使うことが出来るので、毎日摂取できるのも利点。
例)にんにく油(血行促進、疲労回復)、五味子酢(咳止め、のどを潤す)など
生より焼いたほうが、茹でるより揚げるほうが、一般的にカラダを温める作用が高いとされます。調理方法や加熱方法の作用を覚えておくと、普段料理をする上でも幅が広がることでしょう。