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冬虫夏草が絶滅の危機?!

冬虫夏草は中国で2000年以上前から愛飲されてきた漢方薬です。冬虫夏草とは蛾や蟻、蝉などの幼虫に寄生したキノコで、その種類は世界中で1000種類と言われています。特に有名なのは「シネンシス冬虫夏草」というコウモリ蛾の幼虫に寄生した冬虫夏草です。しかし、このシネンシス冬虫夏草がいま「絶滅の危機」に瀕しているのです。

もともとこのシネンシス冬虫夏草は海抜4000m級のチベットの高山地帯にしか生息しないオオコウモリ蛾なのですが、1990年代からその効能の高さが注目されたことから一気に価値が高騰します。その結果乱獲が増えたので絶滅の危機に瀕してしまいます。

しかし、シネンシス冬虫夏草絶滅の危機は乱獲だけが原因ではありません。スタンフォード大学の研究によると、オオコウモリ蛾が生息する条件には永久凍土が必要にも関わらず、温暖化の影響によってチベット高原の気温が上昇していることから永久凍土の層が徐々に薄くなっていってしまっているとのことです。乱獲で生息環境が荒らされた上に、気候変化も追い打ちをかけているのです。

ですが、これだけの効能がある漢方。乱獲と気候変化を理由に失うわけにはまいりません。そのため、中国政府は各大学に資金を提供して培養を命じました。また日本でも、チベットのシネンシス冬虫夏草と同属種の「サナギタケ冬虫夏草」の栽培に成功しています。秦の始皇帝や楊貴妃が愛用していた冬虫夏草が絶滅の危機にあっても、人間の力で再び復活できることは素晴らしいことですね。現在、冬虫夏草は医療業界でも注目され、新薬開発が進められています。

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