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冬虫夏草が知られた背景とは

冬虫夏草は、キノコの中でも、子嚢類バッカクキン科に分類され、コウモリガの幼虫に寄生して育ちます。乱獲され、さらに酸性雨などの環境破壊も有って、収穫量が激減しており、「幻のキノコ」などとも呼ばれています。

冬虫夏草は、もともと中国では、古代より薬草として珍重されていましたが、世界的に脚光を浴びたのは、2008年の北京オリンピックで、金メダルの数が世界一になったときです。1996年のアトランタオリンピックでは金メダルが16個だった中国ですが、北京オリンピックでは51個を獲得したのです。

選手の強化に冬虫夏草を取り入れていたことが広く知られると、冬虫夏草の予約が殺到し、価格は高騰しました。さらに偽物まがいの商品があふれる事態にもなりました。

冬虫夏草菌(コルジセプス・シネンシス)は虫草菌(コルジセプス属)の一種です。コルジセプス属は、350種類以上あります。コルジセプス属の多くは、昆虫に寄生する性質が有ります。しかし中国では、コウモリガの幼虫に寄生して育った冬虫夏草菌(コルジセプス・シネンシス)だけを冬虫夏草と呼んでいます。それ以外は、「~虫草」と呼んでいます。

冬虫夏草が知れ渡った後に、偽物が多く出回ったのですが、中国では、わずかですが、冬虫夏草の他にも漢方薬と認可されている虫草菌類はあります。それは、蝉花虫草(セミタケ)や蛹虫草(サナギタケ)などです。

なお、日本では、セミタケやサナギタケなども含めて、虫草類のコルシセプス属を冬虫夏草と呼んでいます。

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