冬虫夏草とはキノコです

冬虫夏草とはキノコです。「とうちゅうかそう」と読みます。簡単に言えば昆虫に寄生して増殖し、やがて昆虫の殻を破って生えてきます。虫を殺して成長することから、「殺虫キノコ」と呼ぶこともあります。
そう聞くと、なんだか恐ろしくて不気味な生物のように感じてしまいます。入手できる場所もわずかで、中国のチベット、青海、四川、雲南などの限られた地域にしか生息していません。中国では古くから薬草として珍重されてきました。
冬虫夏草はコウモリガの幼虫に寄生します。虫が地表に出る前に殺してしまいます。冬の間は虫の皮の中で成長し、そして、春から夏にかけて草のように細長い形で、地表に姿を現します。
強壮・強精、疲労回復、不老長寿などに効果が有るとして、中国では宮廷を中心に愛用されてきました。いわゆる、優れた漢方薬とみなされてきたものです。古来よりの言い伝えのものというのは、単なる迷信というケースも多いのですが、冬虫夏草は現代でもその驚くべきパワーに注目が集まっています。
もともと生息地が限られている中で、次第に脚光を浴びてきたために需要が拡大し、しかも乱獲が起こったために、激減してしまいました。そのため、今では、純金よりも高値になっています。
このような成り行きにより、現在は海外への輸出が制限されています。現時点では、中国から日本への輸出は行われていません。
現在では、入手できなくなった冬虫夏草の代わりに、虫草菌が注目を集めています。代表的なものは、コルジセプス・ミリタリス(サナギタケ)です。免疫力を高めるガン治療にも認可されています。
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